2026/04/10

—ひきこもりサバイバー98 -仕事をしていないことに慣れることはできるのか?-

   福岡県立大学で嗜癖行動学を研究している四戸智昭です。

ひきこもりからのサバイバー(生還者)の声に学ぶことが大切だと思い、元ひきこもりのこだまこうじさんにエッセイを書いてもらいました。随時掲載の予定です。
今回は、『ひきこもりの継続を強力にする小さな成功体験』というお話。

◆◆◆

腰が悪くなって家で安静にしているために

「このブログが100回を達成したら仕事を探そう」

つまりは

「このブログが100回を達成するまではちゃんと休もう」

という自分との約束が終わろうとしています。

こうなってくると体を休めて力が戻っても、まだ過信しているかもしれないからブログ100回達成を足かせとしておこうという考えが正しかったのかと迷ってしまいます。

「決めていたことだからとやるべきだ!」

「腰を痛めて安静にしている時期だからもう少し待ってもいいだろ!」

「いや何かスキル身に着けないとまた体を酷使して倒れるぞ、もう50近いんだから!」

などといろんな主張が出てきます。

もしかするとそうやって議論ばかりして時間を稼ぐのが作戦目的なのかもしれません。

それならそれに乗ってみてもいいのかもしれません。

不安でいる今を、迷える今を少し面白がりましょう。私。

と自分を励ましてみましょう。

私が何もしなくても世界は動いていきます。

自力本願も他力の中にいてこそ生まれる力なのですからたまにはいいでしょう。












こだまこうじ (元ひきこもり。1976年福岡県飯塚市生まれ、同市在住。)


<プロフィール>
 中学時代いじめ被害、高校で不登校に。その後、最初のひきこもり時代を経験。このとき、「キツイから精神科に連れて行って」と親に泣いて希望するも、完全に無視される。周囲から就労を強要され、専門学校へ入学。その後、就労するも就職先の社員寮で動かなくなっているところを発見され、会社は9か月でクビ。4年間の本格的なひきこもり時代に突入。
 その後、保健所の支援でひきこもりから脱出。2009年、保健師にとってまれにみる成功例として福岡県嘉穂・鞍手保健環境事務所の「ひきこもり家族相談会」のアドバイザーに就任。自立できるほどの収入はないが、ひきこもり当事者家族の話を聴いて支援をすることになる。
 しかし、2020年に国や県がひきこもり当事者への就労支援を加速させることになり、「ひきこもり家族相談会」のアドバイザーとしてのお役御免となる。
 「死んで地獄に行ったら、鬼に責め苦を喰らい、極楽に行っても悟った超阿弥陀如来に解脱するまで修行させられる」ことを恐れて、今日も何とか生き延びている。

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