2010/06/25

改正貸金業法:多重債務者が水面下に見えなくなる

改正貸金業法:多重債務者が助言(2010年6月22日 読売新聞)

読売新聞の取材で、改正貸金業法によって多重債務者がますます水面下に潜り込んでしまうという話をしました。

多重債務というのは、いわゆるショッピング依存やギャンブル依存がこのグループに元々潜んでいます。ショッピング依存やギャンブル依存は病気です。単に、帳簿上の債務を消したとしても、その人の依存的傾向は消えません。

また、改正貸金業法は、金利の上限を設定することで、いわゆるサラ金の商売をしにくくするものですが、ヤミ金はむしろ商売がしやすくなります。

社会から多重債務者をなくすという方向には賛同しますが、このムーブメントは、社会の見た目上の多重債務者を見えなくする動きに他なりません。

お金を使うということに依存している人にとっては、法律改正でますます表向きにはお金を借りれなくなり、アンダーグラウンドな世界に潜んで生活しなければならなくなってしまいます。

多重債務を抱えている人の中には、いわゆる借金依存症の状態があるという認識がますます必要になってくると思います。