2026/01/23

—ひきこもりサバイバー88 -ふと思い出した猫カフェ-

    福岡県立大学で嗜癖行動学を研究している四戸智昭です。

ひきこもりからのサバイバー(生還者)の声に学ぶことが大切だと思い、元ひきこもりのこだまこうじさんにエッセイを書いてもらいました。随時掲載の予定です。
今回は、『ひきこもりの継続を強力にする小さな成功体験』というお話。

◆◆◆



うろうろしているとふと保健師さんから聞いた「猫カフェ」の話を思い出しました。

せっかくだから猫カフェにでも行こう。

そんなことを思います。

場所をスマホで検索して自転車を走らせ、疲れたら手押しします。

あっちへ行ったり、こっちへ来たり、ナビに従っているつもりが逆方向へ行っていたり、見逃して通り過ぎていたり、とても大変でした。

そして猫カフェにつくと「コロナ禍なので営業日が変わっていて営業していない」という現実。

丁寧な対応のおかげで「ホームページには記載されていない現在の営業日を確認」できてその日に来ようと思います。

営業している店で遅めの昼食を取り、帰りにパチンコで負けました。

昼食後にトイレに行きたくなったけど店のトイレが使用中で駆け込んだパチンコ店で惨敗です。

せっかく『猫カフェ』いったのに開いてないという気持ちがあって、イライラしていたのかもしれません。

「新しい」ことを「やる」のは大変なことなのです。















こだまこうじ (元ひきこもり。1976年福岡県飯塚市生まれ、同市在住。)


<プロフィール>
 中学時代いじめ被害、高校で不登校に。その後、最初のひきこもり時代を経験。このとき、「キツイから精神科に連れて行って」と親に泣いて希望するも、完全に無視される。周囲から就労を強要され、専門学校へ入学。その後、就労するも就職先の社員寮で動かなくなっているところを発見され、会社は9か月でクビ。4年間の本格的なひきこもり時代に突入。
 その後、保健所の支援でひきこもりから脱出。2009年、保健師にとってまれにみる成功例として福岡県嘉穂・鞍手保健環境事務所の「ひきこもり家族相談会」のアドバイザーに就任。自立できるほどの収入はないが、ひきこもり当事者家族の話を聴いて支援をすることになる。
 しかし、2020年に国や県がひきこもり当事者への就労支援を加速させることになり、「ひきこもり家族相談会」のアドバイザーとしてのお役御免となる。
 「死んで地獄に行ったら、鬼に責め苦を喰らい、極楽に行っても悟った超阿弥陀如来に解脱するまで修行させられる」ことを恐れて、今日も何とか生き延びている。

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