2011/05/23

”失敗してはいけない”という強迫観念

ひきこもりの子を抱えた親のミーティングのコーディネーターをしています。
ひきこもりの問題そのものの解決というより、親が自身の悩みを他者と共有することで、
親自身が気がつかなかった親の問題に気がついたり、その問題を解決するための会です。

福岡の楠の会というひきこもりを支援するNPOで、毎月の定例会(第四日曜日)でこのコーディネータをしているのですが、今月5月は、それが29日の日曜日だと思い込んでいました。

のんびりと日曜日の夜を楽しんでいましたら、”今日はどうしたのですか?”と事務局からのメールを頂き、驚いてカレンダーをみると、何と5月の日曜日は第五日曜日まであるではないですか。
気がついたときは、とっくに例会は終わった時間でした。

うっかりして、参加者の皆さんにとんでもない迷惑をおかけしてしまいました。本当に申し訳ないです。

ところで、不登校のことで悩んでいる親御さんの中には、驚くほど完璧主義な方がいらっしゃいます。
そのような親御さんには、「失敗してはいけない」という強迫観念があるようで、それが自分だけの事だったら、まだよいのですが、子どもにも「失敗させたくない」という気持ちがとても強い。
結局、そのようなお子さんは、「失敗するくらいなら何もしない(学校に行かない)。」という選択をしてしまう。

ときに失敗して、私はせいぜいこんなモンです。笑えることができればよいのですが。厳格な家族の元で育った母というのは、「こんなモン」というのが、一体どのようなものなのかすらわからない。

これこそ、家族の問題が世代を超えて連鎖して、現代で不登校という問題として現れた家族機能の問題と言えます。不登校ばかりに目がいって、母の完璧主義や、母の子ども時代の強迫観念に気がつかないと、それこそ、”木を見て森を見ず”です。

そういった方にこそ、家族ミーティングに参加して、”自分で自分の完璧主義な親像を発見して、それを捨ててしまう”ということが必要です。

不登校の子を抱えた親御さんのミーティングは、毎月第四土曜日の14:00から福岡県立大学で行っています(参加費無料)。ご興味のある方は、是非ご連絡をください。